風にそよぐものが 目に触れると 忘れていたことを 思い出しそうになる 幼い者も 風に吹かれて そちらの方へ 届かない手を伸ばして
そよぐもののにおいを 胸のなかに吸いこむ 季節が変ったあとの 暖かいよそよそしさが広がる
なにを思い出すのか なにを予感するのか そよぐものはただ 無言で風に打たれているだけで それを見る人だけが なにかを感じていて