不意打ちのようにやって来る/ホロウ・シカエルボク
 
のさ
生活のために嘘をつける連中には理解出来ないだろう
ほら、懸命に、手繰り寄せる湖のほとりで
死体はますます冷たいにおいを放つ
完全に口を閉じたものがもっとも雄弁に話すことが出来る
ノイズと静寂が脳味噌に描く模様は意外と同じものだ
死体のように―死体のなかにあるものを語ることは出来るだろうか?
いつだって午前二時、死体の衝動を知りたくて内臓を掻き回している
きちがい沙汰だって、そうさ
そんなふうに振舞えることが嬉しくてしょうがないんだ
そう―なによりも


それが理性によって行われてるなんてよく出来た話じゃないか



戻る   Point(7)