今日もまた(改訂)/ひだかたけし
 
今日も空は青かった
にこりともせずただ青く
無限の沈黙のうちに
それは在った

今日も私は無力だった
宇宙の虚無に耐えかねて
あなたにあることないこと
喋っていた

今日も黄昏は優しかった
すべてが名もなき闇へと帰ろうと
自らの無垢をさらけ出すとき
在るもの一つ一つの輪郭が
光彩を湛え浮き立っていた

今日もまた、今日もまた










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