道楽者/ただのみきや
 
のとして
『いつか活造りの神話を食べてみたいな
『女神ってきれいな娼婦みたいな感じかしら



晴天の雲雀は美しい狂気
絶え間なく降り注ぐ鋭い音節
彼らはいつも異言で語る
意味もなさずに恍惚と
遊離した預言者の魂
現代人が病と名付ける古代人の幻視
一枚また一枚と新たな苦痛の膜を破るよう
だが雲上の都に至ることはなく
小さな胸や頭に渦巻く霊気が抜けると
地上へと舞い戻る
イカロスよりも上手く
そうして枯草色の隠者は
断食明けの面持ち
自分を待つ巣を思い出す
だが天と地は接している
ふと また雲雀は落ちて往くのだ
己が霊の真中
輪郭のない光源へ



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