目が覚めたら、口を噤む/
noman
昨日まではただ
過ぎ去っていくだけだった
今はぼんやりとした灯を
消せずにいる
曇り始めた視界の中
散在する音楽に
注意を
払いすぎないよう
に
消せない灯がゆっくり熔け
ていくのを
待っている
定形の夜は少しずつ
薄らいで
淡水の感触だけが螺旋状に
立ち昇る
昨日までは
夢の
中にしか 無い季節
または重い
金属のぶつかり合う振動と
囁き声
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