春の意志/ひだかたけし
 
今日高曇りの空の下、
肉を引き摺り歩いていた
春という大切を
明るみながら覚えていく
妙に浮わついた魂を
押し留めながら、押し留めながら

離れていかないように
剥がれていかないように

今日高曇りの空の下、
肉を引き摺り歩いていた
戻る   Point(7)