カウントを取るにはビートが染み込んでいなければならない/ホロウ・シカエルボク
 
は昔考えていたこととはずいぶん違うものだし、もしかしたら昔考えていたこととは段違いに大きくなっていて、そして見え辛くなっている、でも俺は確実にそれが何なのかを理解している、去年死んだパンクスがこんなこと言ってたよ、「抽象的なものに対する抽象的な断定でもいいわけ」俺の言ってることって要するにそんな風なことさ、北に向かう人間はそこに何があるのかは分からないまま北極星を見つめ続けるだろう、例えるならそんなふうなことさ…指の強張りは次第に薄れていき、俺の手は自由になった、そんなこと滅多にないんだけどね―眠る前に何かを書かなくちゃいけない、そんな衝動は不意にやって来る、一日のうちで何かが消化しきれていない、
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