恋昇り7「やさしい夢」/トビラ
でも、とてもやすらかな気持ち。
時間を見て、驚く。
昼の三時?
え?
十二時間くらい寝てた?
その現実に頭がついてこない。
今の状況を落ち着いて整理する。
こん、こん、こん。
誰かが部屋のドアをノックする。
エナちゃん?
ドアを開けると、やっぱりエナちゃん。
「おはよう。よく寝てたね」
「おはよう、エナちゃん」
「あっ、ゆっくり休めた? なにか昨日と雰囲気変わったよ?」
「そうかな? うん、そうかも。なにか気分がいい」
「きっと、いい夢みたんだね」
「うん、そうだね。きっといい夢をみたんだと思う」
とてもやさしい夢を。
続く(気がむいたら)
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