恋昇り6「明日の朝またおはようと言うために」/トビラ
 
て、あの異常者の真似をしてみる。
ぷっ、と菜良雲が少し吹き出す。
「ここ、笑うとこじゃないよ」
私はちょっと抗議をする。
「ああ、悪い悪い。気にしないでくれ」
連座は黙り込む。
それはそれで、なんと反応したらいいのか困ってしまう。
「で、どう対応したの?」
連座の質問によく状況を思い出して答える。
「ほとんど考えなしに切りかかってきたから、避けて一発打ち込んだ。それで戦闘はお終い。戦闘というほどのものじゃなかった」
「その異常者をその後どうした?」
連座の質問が鋭くなってくる。
「うん、ちょっと考えて、本部に申請したんだけど、それでよかったかな?」
「適切だったと思うよ。
[次のページ]
戻る   Point(0)