恋昇り5「心配と信頼とシュークリーム」/トビラ
なには休めなかったな。どうしても気が立って。まあ、『眼』も仕込む必要があったし。榛名さんは?」
「うーん、私は休めた方かな。今は、けっこう気持ちはすっきりしてる」
休憩時間の間、ほとんど泣いてたから。
でも、それは言わない。
「そりゃいい」
そう言って菜良雲はハハハと笑う。
菜良雲は本当にこの休憩時間でけっこう持ち直したのかな。
いつもの調子が出てきてる。
ただ、連座はずっと険しい顔をしている。
これはいい徴候とは言えない。
連座は余裕たっぷりくらいな方がちょうどいい。
「榛名さん。榛名さんにしてほしいことがあるんだ」
連座が真剣な口調で言う。
「何?」
私はそれに
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