恋昇り 2 「こんなことってある?」/トビラ
からなすぎる。
今回の任務は明らかに私たちの手に余る。
一ノ世君が一瞬で任務続行の不可能を判断し、連座がそれを受け入れ、それに菜良雲が何も言わない。
私はまだ外に出てないけど、雨降り街のひりついた殺気は伝わってきた。
たぶん、山藍さんはそれを無防備にまともに受けてしまったんだと思う。
それは気を抜いていた山藍さんの落ち度と言えば、落ち度なんだけど、誰も責めたりはしない。
私だって、嫉妬はしても、責める気にはなれない。
こんな状況、誰も予想していなかったから。
任務を続行するにしても、山藍さんの索敵能力は絶対に必要。
どこにイレギュラーがいて、どこからイレギュラーが襲ってくるかわか
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)