プールの水は何色でも構わない/ホロウ・シカエルボク
 
どんな意味付けも存在してはならない、でなければそのあとに続くもののすべては嘘になってしまう、俺は嘘つきになりたくない、だからどうでもいいことはどうでもいいままに片づける、理由ではない、水は流れに好みを持ったりしない、自分の好みで地平を選んだりしない、投げ出された場所でいちばん効果的なルートを流れるのだ、だから海になることが出来る、そう思わないか?欲望は天井を知らない、いや、天井が見えない衝動こそが本当の欲望なのかもしれない、俺は本当の欲望の中で、更新される現在に震えていたいのだ、これに脳味噌は必要ない、いや、もちろん意識的な分野でということだが、ごく一般的なくくりの中での脳味噌など必要ないというべ
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