騙し船を障る/あらい
の
命は吸われ焼かれ果てに継ぎ足され
溢れ零れたものは忘れ去られ、歩んだ跡は凹み、
さながら道ができ、少しずつ出逢い繋いでいけばいい
涙の川、辿って、未知に続く
底に立てれば地は塊に、足場として、天と地を定めるだけ。
死しているのか、息を灰ハイても、
ごめんね。うたう風の囁きは心が作り出したものであっても
己がモノとする、自らは盗人。
僕が生きたことを知っているのだろうか
薄明の願いは叶う世に真実を埋ウズめて
揺らめきの薙に蜃気楼を崩す、
折り紙で綴る黙し船に乗り僕はゆっくりと犯していく
何時か気づくのだろうか、そっと生まれた海に還ろうと祈る
簡略化した賽の河原の、祝詞の価値で均し、何時か、
しんではくれないか
眠りにつく日まで、縛り付けられる、今を。
僕のてのひら、そうして、君の愛は非たる。
翳しても、溢れる
シトラスの星座が瞬ぐ、果てに何があるのだろうか
球体の瑕疵を覗き込む、深淵の嘯きに障りをも玩ぶ
千里眼で游ぐ夜更けの海岸線で君に寄生したような
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