眠り/葉leaf
 
眠っている君は川として流れている
川底に愛を沈めたまま
川面では色とりどりの情をきらめかす
やがて海へと至る水量に夢を浸し
無限に湧き出る水源で僕を待っている

眠っている君は電燈として照らしている
君が照らせるのは頭蓋の中であり
限りなく深い光で連想の果てまで届く
路傍にたたずみ虫を集めて君は
二人だけの豊かな生活を光ですすいでいる

眠っている君は闇として充満している
いくつものひらめきを瞬きながら
僕の不意を衝くメッセージを巻いていく
僕らの家をまんべんなく満たしながら
闇の濁り目を手際よく通水させる

戻る   Point(2)