チーズの箱/ブッポウソウ
後の同居人の、
「てかどっちでもよくない？」
というひと言が余計だった。
「よくないからわざわざあかきいろの方ねって言ったんじゃん」
「でもしろい方も美味しいよきっと」
「ていうか聞けよねひとの話もっとちゃんと」
「なにが」
「いっつもそう」
「何だよたかがチーズぐらいでじゃあ自分で行けよ、私だって遠回りして寄ってやってんだよあんなしゃらくせえスーパー」
あんたがわけのわからん芸術活動とやらをやめたくないつうから厚意で生活費六分四分にしてやってんだろうがあっ、とまでは言わなかったのが、二人にとって救いだった。
どっちでもいいのだろうか。同居人はことにあたっ
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