あなたへ捧ぐ愛という愛/秋葉竹
月の、涙なのかもしれない
もう
くだらないうたは
くだらないと
言ってしまっていいんだよ
って
いや、あなたのではない
傷つかないで。
あの、
色情狂の、
うたのことだよ。
あなたのうたは
心に刻み込まれ
あたしの
女の子への
愛という愛を
のきなみ刈り取って
あなたに捧げさせたよ。
あんな
素晴らしい
レトリック、あたしの想定外の
天賦の才、
あたし、もしかして
あなたになら
なりたかったのかもしれない
この、
じぶんだけが好きだった
あたしがだよ?
じぶんより、好きな人ができたのなら
それを愛と呼ばずに
なん
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