ヒバチ/あらい
 
と、天を仰ぐか、
心はとうに決まって鋳る
きっかけとも、時の悪戯に、待ちくたびれた、
私はわからないまま、ここまで来たと知ら占めることは、
あわれおかし、風が強く背を延ばす
こぼしたものみちにつまれり

訪ね廻る風はキセキの変わり目を探していた
爆ぜる音だけが惰性に遺る 骨は殻に生った。

そこは伽藍道のこころみ
明け六つ。為る生る
うつろうつらの残鏡に雪ぐ、空涙と綻ぶ灰とぬくもり。
戻る   Point(2)