時を紡ぐ/
猫の耳
私達は一秒一秒
時を紡いでいる
朝の蕾は
昼には花開き
夕にはしぼむ
日々の営みは淡々と
過ぎていくけれど
心は空を見て怯えるばかり
ヒリヒリとした空気に
後ずさりして前に進めない
誰のせいでもないけれど
誰かのせいにでもしないと
心が折れてしまいそう
笑顔を作りながら
涙が瞳の裏側に
流れ落ちそう
悲しみを悲しみとして
噛みしめる間もなく
押し寄せる嵐
私達は何と闘っているのだろう
誰と争っているのだろう
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