空回り/トビラ
7:3。
7:3も、ありだな。
どうしよう?
結論が出ないうちに、パスタが来てしまう。
「あの、僕が」
とりあえず、立ち上がる。
そんな僕に対して、花村さんは、手際よく取り合わけてくれる。
しかも、カルボナーラは花村さん4、僕6。
ミートソースは、花村さん3、僕が7。
「あれ? もっと食べたら?」
「私は、そんなに食べなくていいから、結城君、いっぱい食べなよ」
女神。
花村さんは、ホントに女神。
その笑顔で、ずっと生きていけます。
「座らない?」
花村さんは優しく促してくれる。
座る。
いや、花村さん、ホント女神。
「結城君って、左利きだったっけ?」
「え?、
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)