金魚草/丘白月
 
まってどこへ行くの
私も連れて行って
風のしっぽをつまんで
ついていくどこまでも

金魚草が泳いでいる
風の水槽の中で

私は浮草になって見ている
いつまでも漂いながら

金魚のひれが
私をくすぐっていく

紫の風
黄色い光
白い微笑み
風の中の金魚たち
私に色はあるのだろうか

リナリアの妖精が
葉っぱのパレットで
私をお化粧する

なんて楽しいこと
風の中で金魚たちと
泳いでいる
いつまでもどこまでも

戻る   Point(0)