妖精になるまで/丘白月
 
何も言わなくてもいいの
あなたがしてくれたこと
忘れることなどできない
とても幸せな時を歩いてきた
風が埃をはらって
雨が行く先を洗って
太陽が遠く見守っていた
心配しないでいいの
怖いことなど何もないから
ただ少しだけ先に
妖精に会いにいくだけ
あなたのそばにいるために
やがてあなたが
妖精の道を辿る日がきたら
私は迷わないように
手をひいてあげるから


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