妖精のメヌエット/丘白月
 
九輪草の妖精が二人
空に手が届く山で

手をつなぎ
羽根を寄せあって
幸せそうに踊る

小さく可愛い桃色の花
虹で束ねたコサージュ
美しいドレスによく似合う

ゆっくりと
ささやくように
黄昏の空が星を灯すように
踊る妖精

なんど舞って
なんど好きと
交わし合っただろう

舞い踊る足元に
広がっていく花の海が
山の斜面を流星のように流れていく

二人は夜空に溶けて消えていく
星がそっと教える
プロポーズをしたよと


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