sign_A/由比良 倖
眠ると眠りの底に拡がる笑いの曲、全ては私の棺桶となるために存在しているのだ、螺旋状になった、壁紙を這い蹲っていく、全ての煙は上に上がり、全ての存在は下降し拡散する、あなたはただここに居ればいい、あなたはただここに居ればいい、「あなたは必要」((()))静かに死んでいく命の腑だけを描写する、時計の針はいつもあなたと私の間を突き抜けている、脳内地図と脳内地図のぶれが止まらないので、ここで全てが終わっても、あなたは笑っていて、いい。いつまでも未来で、いつまでもいつまでも未来で。そのためにドアがあるのだから、心の中はいつも鼓動だけ、あまりにも暗闇なので有機的な程に引き延ばされた鼓動だけが覗くことの出来る、
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