冬の青空/
丘白月
青空が凍っていた
あの硬い空は
鳥がくちばしで突けば
割れて落ちて来ただろう
青空が凍っていた
あのクラゲのような月は
雨が降れば
泳ぎだすだろう
青空が凍っていた
あの石のような雲だって
太陽が空を融かせば
風に吹かれていくだろう
青空が光っていた
あの泣いてる子供だって
フリージアの香りにひかれて
母の笑顔を思い出すだろう
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