Birthday Cake/ツチヤタカユキ
 
、悲しみは薄れてる。
真っ白なページのような、昨日の夜中を、置き去りにして。

翌日、ジムから帰って来た後藤は、スパーリングで折れた歯を、持って帰って来た。
後藤は、どこか誇らしげだったけど、ルカにはそれを、美徳とする感覚が理解出来なかった。
自分を壊そうとするなんて、バカみたい。
ルカはまるで、シオンを見てるみたいで、不快な気分になった。
その後、後藤は、いつものように、ルカの体を求めて来た。
昨日、葬儀が終わったばかりなのに、吹っ切れるのが早すぎると、ルカは、思ったけど、黙って、それに応じるしかなかった。
唯一、いつもと違うのは、射精しようとする後藤に、ルカが、「外に出して」
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