始まりの終わり/由比良 倖
れた目、その奥底に、死んだ子供たちの手のひら、その青さ。
震えが歌をそのまま人称として、私の心臓に潜り込むのですよ、すると、歌、あなたと私は、未来の衛星に受信される光の輪となって、踊り、位相幾何学的孤独によって、私とあなたは永遠に繋がることが出来ないことで、現在を保証されている。風圧を電子の手のひらで受け取る、いつの日かあなたの眼球は私の死を、そして言葉を捕らえていた、まるで、そう、空を見上げると、全ての人たち、或いは非修辞的意志が、どこかで、必ず一点で交錯する、(あ、明かり)。私たちは、捕らえられてる。消える。地球の海で、私たちは永遠に自分の重さを愛でている。
何もかもを見てしまった私たちは、甘いものを食べ過ぎてとても、お腹を空かせている。受信された記憶は、コントラストを欠いている。吐き気と親しくなって、未来、立ちくらみの中で私は指先に、あなたの温度を感じる。スプレー缶で描かれた空で、落書きの犬は目を滲ませてる。
とても、とても人間的な、死に場所を求めています。全てのひと達の、息づく記憶の、終息点、「見てください、私には、何もないの。何も」……
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