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由比良 倖
となるものが無いのかも知れません、
仮に私の虹彩が七色なのだとすると、
既に穴は掘られていて、
私の墓穴としては大きすぎるその底に、
持ってはいけないものの欄外に、
あなたを加えることが出来ませんでした、
さようならと話すとき、空に放す咲く花は、
いつか見た光の形式に、私の命が名残を持っているのか、
電線が泣くとき、
「電線が…」と言ったまま絶句した、
私はどこにいくの…
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