21/由比良 倖
未来は青く冷たい未来は青く冷たい未来は青く冷たい
過去は赤茶けて乾燥している過去は赤茶けて乾燥している過去は赤茶けて乾燥
している
今日はあたし頭が冷たいから、お腹の虫の行く先は、見えない
冷蔵庫の裏? そんなものは無い、となりの私の家のひとが発掘した歴史と、
夢の中で無駄遣いして空に話してしまった言葉たちが
今日の私を窮屈にしています、とても揺るぎなく意識の殻の外で
私の想像力の網はほどけ出しているので
ドアの外へと歩み出す、私の足の、期待値はゼロです
永遠に眠らずに、刻が過ぎていって、私はにんげん、
消えていくことだけが、要するに真実なのだと、
私にはどこにも中心とな
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