古びたデジタル時計への愛の詩/ふじりゅう
イツがたまにする計算ミスもなくて
世界中の時間を瞬時に計算してくれて
就寝時刻にそっと声をかけてくれて
アイツにできない実務をしてくれて
疲れてもすぐに回復するパートナーらしい
オーロラ色の夕日が差し込む時間帯
君の角ばった頭を撫でてみた
それは、ただのデジタル時計
それは、たまに計算ミスをする
それは、この場所の時間しか計算できない
それは、就寝時刻にも私を無視する
それは、突然疲れ果て、突然だんまりだ
それは、おおよそ、過去の遺産のような扱いらしい
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