口だけじゃんと言われても、何度も/AB(なかほど)
口だけじゃんと言われても、何度も、何度でも
1
祈りを忘れてしまう夜がいくつもあります
誰かが亡くなったことを耳にしない日はないというのに
ハンバーガーを食べながら
我が子にその意味を問われました
2
答えはまだ見つからない
のか
もうずっと前から
そこにあるのか
そのままに生きてゆく
世界の全てが優しさで包まれるように
花束と折り鶴が少しだけ風に揺れる
ように
3
やさしいひとが
笑えない世の中で
山河に吠えている
一体何と戦っているんだ
それでも
もっとやさしいひとが
壊れた土手を
治
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