モクズガニ/玉響
 
誰でもいつかは
宇宙の銀河へと
帰る日がやってくる

自分のことなのに
その日がいつかなんて
誰も知らない

今日は生きているが
明日 生きている保証は
何処にも、ない

太陽は当たり前のように
西へと沈んでゆく
そして 人も

太陽は巡り
大気は循環し
また星が輝く

やがて
肉体もやわらかにほどけ
光の粒子となり
イノチの源へ

海から川を遡り
また イノチの海に帰る
モクズガニ

わたしも天の川を遡り
命の波打つ
宇宙の海に帰る
モクズガニ


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