波/
しらいし いちみ
悠久の時を越えて来るものは
優しい光りとなり
波に木霊する
ひとつひとつが七色に輝きながら
押し寄せてまた戻る
百年も千年も波の旅と恋が始る
煌きは風と渡り
月と共に満ちかける
人魚の非恋も真珠色の泡に包み
深海へと流し去る
胸にある熱き思いも
何度でも繰り返す
日を追いかけながら
夜も紡ぎながら
天に思いを馳せる
流されながら存在を感じる
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