正と負の重さと軽さ/こたきひろし
 

の事は何も覚えてないのは明らかだ

なのに
産湯ではどうしても洗い落とせなかった
負の数字には気づかされていた

負を僅かずつ減らしながら
零へと向かっている
今も途中だ

なんてね
何となく解ってきたんだよ

負の重さ
そして正の重みのなさ


俳人は松尾芭蕉がいい
歌人は山崎方代が好き

二人に共通しているのは放浪癖

私の存在も根無し草





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