わたしたちは死体のようにただ希望を受け止める/ホロウ・シカエルボク
 

薄暗い部屋に降り積もるものは
決して言葉には変えられないものだから
静かに瞳を閉じて
それが浸透するのを待ちなさい
あなたは自らそれを
うたにしようとしてはならない
血に変わる前に解きほどいたら
あなたのなかで塵になって死んでしまうものだから

詩人であるために
綴ってはならない時がある
渦巻くものを抑え
放ってはならない時が
あなたは鏡を見つめ
自分の目が歪んでいることを知るだろう
どんな真実を望もうとも
聖者のように生きることは不可能だ
あなたは水を流し
それを顔にあてるけれど
疲弊した肌は決して以前のように輝きはしないだろう

冷たい夜に
緩や
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