あなたはどうして、どうして手に持つコップが空っぽなのか考える/竜門勇気
 
って
隣り合って歩き続ける
頭の中で細かな粒が溶けながら消えてく
溶けきれなかった粒が弾けてかすかに音を立てる
黒いインクを目薬代わりに点し続ける
出勤前の最後のスイムがゴールの君に合図を投げる

夢の中でも嘘か、そんなのとばっちりだ
誰かが僕にまたがり信じたいなんて泣きわめいたり
君は
僕の空っぽのコップに
どうしてもなにか入ってると思いたかったんだ
きっと意味のある不足なんだ、きっと。。。
そうやって壊すんだ


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