Physics Note 2/AB(なかほど)
 

おはよう おはよう
僕も君にとっての
不可思議のひとつでいい



17

朝届いた君の事を告げる手紙が消えた
ノックはしなかった
答えもなかった

いつまでも
何もない
という思い出だけが残った



18

「ぼす」あの頃のあなたは
夕陽を見ながら
コーヒーカップ片手に

夕焼けと同じぐらい
とんでもなくきれいな
公式を導いた



19

ねえジミー、ちょうどその頃
ホワイトオークリバーにも薄い氷が張って
渡り鳥がその上を歩いていたんだ

僕の心はその氷の上で
静かに横たわっているような気分で
ときどきミシって音が
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