無題/朧月夜
純な作法、
単純な関係、
そのどれもが――、
きっと、君にとっては意味があるのだろうね。
僕には決して分からないのだけれど、
そこには、君が隠し持っている意味が、
含められているのだろう、
エスやイドのような何かが。
もしくは、世界のすべてを始まらせるような。
もしくは、世界のすべてを終わらせるような。
もしくは、世界にたいして何もしないような。
「……真っ赤で綺麗」、
という、言葉に僕は聞き入り、その言葉が反響する。
今朝、今日の朝、たった今、
瞬間、君の心に触れ得たような気がしていた。
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