予兆(改訂)/ひだかたけし
 
肉身の疼く
今宵の静けさに

心は乱れ不安に駆られ
詩と死と戯れる余裕すらなく

焼酎を二杯、三杯と

焼け付く視界に
蜘蛛の巣張り

払いのけても払いのけても
辺り一面の糸は切れず

三歳からの悪夢の予兆
恐怖に駆られ眠薬握り締め

己の闇の深さに改めて
疼く肉身の、因を知る

[因の因は未だ知らず]






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