地下室の明滅/いねむり猫
 
たちが
残らず その歌い手たちに 傷だらけの花びらを拡げる

そのハイトーンは 傷ついた獣が
密かに焦がれていた 荒々しい銀河への遠吠え

頭を打ちぬくパーカッションが連れ去るのは
孤独な夜道で出会った 仲間たちとの 裏切りの銃撃

孤高のギターソロは かつて危うくも燃えた
のしかかる世界への 挑戦の叫び

身体の奥の奥 鎖につながれ 
絶え間ない罵声を浴びて 
うなだれていた 青い うねりが 身震いをして
 地下室に 呼応するのは
 しぶとく生き延びた魂の明滅


戻る   Point(2)