魚(いお)のように/朧月夜
糸には変わらない。『永遠』に、つなぎとめる鎖だ。(唱歌(コーラス)は、わたしたちそのもの……が、我らが底深くまでかい潜っていく時、鎖は我らを傷つけるだろう。痛みを生み出すための、鎖でもある……)
草のように、ただ靡(なび)くが良いのだ。月明かりに照らされて、我らがただあったように。時には浮かび上がり、時には沈み込み、ただたゆたうように。わたしたちが在る場所で。(そこに、答えなどを求めてはいけない……わたしたちの形をなくすのだから。時には夢み、時には泣き、時には笑い、時には愁しみ、時には狂い。果てまで行くのが良い……の、果てまで。わたしたちの多くが戻っていくように。魚(いお)のように)
戻る 編 削 Point(4)