墓参り/
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椿の葉が真白な石のように
陽の光を受けて輝いている
濃いピンクの花は
お正月から蜂を待っている
朝のお墓で
祖父に手を合わす
声は出していないのに
言葉がポコポコと出てきて
声を出すより饒舌に
ぺらぺらと喋ってしまう
お墓の前では
内心をさらけ出せるのか
まるでカウンセリングのようだ
物言わぬ祖父に
私は傾聴させている
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