変わらず/
ひだかたけし
変わらず
愛娘と手を繋いで歩いた
川沿いの遊歩道はあり
(愛娘だけ不在となり)
果てなく伸び行く
この年の瀬、
変わらず
私は独り生きて 居て
白い部屋で
晦日を迎える
変わらず
悪夢は訪れ
闇に手を伸ばしては
何も無く
ひとりきり
ひとりきり
呪文のように
唱える自分
変わらず
年は明けていく
だろう
街を
静寂が
覆うだろう
すべては、
変わり続けて
変わらず。
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