云い放つ、『良い人なんて、大嫌いっ!』/秋葉竹
 

そのお嬢様は、人を信じることができなくて
そのお嬢様は、『いい人』のことが大嫌いだった。

いい人が、いいおこないをするのには
なにか理由があるんだと知っていたので
いい人を尊敬したりしなかった。

ほんとうにいい人は
いい人だと気づかれない人だと
なぜか知っていたので、
ほんとうにいい人
(実はいい人にみえない変わり者)
のことは実は大好きだった。

けれど、今まで
出会ったことは、
ただの一度しかなかった。

それが、
だから、
このお嬢様の、
初恋だったのかも
しれなかった。


そして、逢えず、
月日が流れた
気がつくと彼女は

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