比喩はままならぬ/アラガイs
 

そのような難解な詩をわからないまま意識的によいイメージで捉えてはいないだろうか。わからないがなんとなくクリスタル。よいと思えてしまうのだと。雰囲気が自分好みであるから。書かれて仕様されている言葉たちが拾うのにも難しく難解だからだとか、またはそのわからなさがいいのだとか。どうにもこうにも解釈は尽きない。それほど比喩とは文芸的に混乱を促す魔法の杖なのである。果たしてそれは牧童の杖かそれとも道化師の傘なのか。
しかしながら話しはこれで終わらない。これは滅多にお目にはかかれないことだが、そのように意味不明で難解な言葉に置かれてあっても、偶然にもたまにいいと思えるような詩に巡り会うことがあるのだ。実は妖怪とは知らずにその明眸な姿見に動揺し呆然と立ちつくすような。
曖昧な誘惑。それはどのような見解に促されそう判断することができるのでしょうか。続く〜


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