死はない、死はない、知らない/ホロウ・シカエルボク
出来ることは限られている
始めたのなら
どんな無残な結果になろうと最期まで続けるべきさ
肉体のあちこちに穿たれた穴は
かならずおまえを楽にするだろう
どんな痛みがおまえを覆っていたとしても
思い出にもならないほどに忘れさせてくれるだろう
あの日の、あの時の
身震いするほどの喜びと浄化は
いつだって骨まで軋ませるようなその痛みのせいだったというのに
朝日が昇るだろう
ごらんよ
こんなにも寒いんだ
こんなにも暗く
こんなにも寂しい時間
それはかならず待たなければならないものなんだ
それはかならず耐えなければならないものなんだ
ごらんよ
海原の向こうは
まるで爆撃のように色を変え始めているよ
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