夜明けのピクニック/
ミナト 螢
胸のロケットが燃料を探し
手が届かないまま
延長コードの先に明日がある
ような気がしてた
ミルクを入れたばかりの
コーヒーみたいに
白い道で誘う夢がひとつ
寝返りを打つと消えてしまうから
食パンに挟む空の重さを
測らずに作るサンドイッチが
枕の代わりに支えてくれた
夜と朝の間を抜けるまで
私は確かに天国にいた
瞼の向こうに落ちる時間を
砂時計よりもゆっくりと沈め
腕時計よりもじっくりと見た
戻る
編
削
Point
(2)