リセット/
立見春香
たまには
月を下で眠るんだと
カッコをつけた彼の
見上げて眠った月は
わたしに降りそそぐ白い色の
月と同じ月だったのだろうか
星には
しあわせな自由を願った
月には
彼とのことを祈った
叶わないことを願い
叶わない夢を祈る
ものならば
わたしは少しだけ
夜空が嫌いになりそうだから
すべてをリセットしようよ?
ゆらぎながらでもきっとこの街で
新しく生きてゆくと
約束するから
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