出生から今日までの日々を/こたきひろし
日々が明けては暮れる
おそらく
日々が明けて暮れなくなる
その日までの間
出生から今日まで
自分に良くしてくれた人
自分に普通にしてくれた人
自分になにかと辛く当たってきた人
自分を一品の料理にたとえるなら
その人たちは料理人
それぞれの調味料を用いて
味をつけてくれた
そう思えたら
皆さん懐かしく
いとおしくさえ
思えてくる
まさか
それほどできた人間には
なれないよ
良くしてくれた人は
いい思いでになり
普通にしてくれた人は
すっかり忘れた
辛く当たってきた人には
憎悪のてんこ盛り
思い出したくなくても
未だに自分を
悩
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