密会「小寒い艶話」/アラガイs
紅茶山に陽が隠れて
キャンプを張るには少し肌寒い夜だった。
焚き火の根元をいじってるとムスコが問いかけてきたのだ。
(ねえ、法王様と天皇様ってどっちが偉いの?
枯れ枝で炭の棒を探る、こすりつけながらわたしは考えた。
沈黙の5分が流れ
、ぱあっと火花が飛び散った。
それを見てムスコは口に含んだ水を吐きかける。
比べようもないではないか。
着ている白衣の数が違うし年も離れてる。体格をみればわかることだろう
わたしは敢えて口にはしなかったのだが、
裾をめくればそれで済む事でもない。熱くなってきたのでムスコは一枚脱ごうとしている
火の中で悩ましいふたつの影が踊った。
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