路地で立ち止まっていたナミ/ホロウ・シカエルボク
りに彼女の家に寄り、母親に面会した
枯木に鬼の顔を描いたような、奇妙なにおいのする老婆だった
「お宅の娘さん、私の家に居るんです、家事やらなにやら、生活に必要なことは全部教えました、彼女は教えればちゃんと出来る子です、あなたは母親とは言えない、彼女は今後家で面倒見ます、いいですね?」
ふん、と老婆は鼻で笑って
「のし付けてあげるよ、願ったり叶ったりだよ」
俺は家に帰って、食事のあとナミにその話をした
よかった、とナミは笑った
普通の女のような顔をして
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